人生、行き当たりばったり
 今日の観光事情
事業規模によって差が出るリスク対応<200210>
有名な観光地を巡ると、その旅行が完結していると思っている<200209>
ほとんどの人は限られた期間と限られた費用で旅行を計画している<200208>
新型コロナウィルスで知ったクルージング参加のリスク<200208>
事業規模によって差が出るリスク対応
   
毎日のように報道されている新型コロナウィルスとダイヤモンドプリンセスです
本日、ダイヤモンドプリンセスでの感染者が100人を超えたと伝えています。

そして、ダイヤモンドプリンセスによるクルージングの運営会社がクルージング費用等を負担する旨の発表しました。
さらに、同等のクルージングに参加できるクーポンを配布すると伝えています。

この措置は事業規模の大きな会社だからできることです。
そして、訴訟社会であるアメリカの会社であることも理由の一つかもしれません。

この発表で船内は少し明るくなったと言います。
とは言え、乗客・乗員の閉塞感や困難が解消されたわけではありません。

クルージングは多くの人の究極の旅行です。
ゆったり、優雅で時間の経過を惜しまない旅行は、多くの人の願望でもあります。

しかし、クルージングは、閉鎖的な環境としてのリスクがあります。
さらに、万が一のときは法律の壁があることも教えられました。

事業規模が大きな会社だからできることも教えられました。
数十億円を負担しなければならないことですから・・・

知っている人は知っていると思いますが、・・・
ダイヤモンドプリンセスは、イギリス船籍でクルージングはアメリカの会社が運営しています。
製造は、三菱重工業です。

ダイヤモンドプリンセスクルーズの広告(事前案内)が新聞に掲載されています。
旅程や費用は掲載されていますが、船籍や運営会社のことは書かれていませんでした。

私の知識不足ですが、結果的に大きな会社の運営で良かったように思います。
名も無き運営会社のクルージングを想定したら、寒気を感じます。
<200210>
有名な観光地を巡ると、その旅行が完結していると思っている
   
欧米は多くの国が陸続きですから比較的気楽に旅行をすることができます。
で、欧米人の旅行は自由旅行で服装も荷物も比較的気軽で身軽です。

その点、日本人の旅行は非日常の一大イベントになります。
特に海外旅行になると、海を越えることになりますので重装備でおめかしして出掛けることになります。

日本も最近では個人旅行が多くなりましたが、比較的安価で便利な集団での旅行(ツアー)が多いようです。
旅行会社は、個人旅行の手配などに要する手間を考えれば、ツアーは重要な収益源になっています。

旅行会社が企画するツアーでは有名な観光地を最初に組み込みます。
何回も同じ内容のツアーに参加するお客様は少ないことを承知していますから、有名な観光は絶対に外せません。

個人旅行も多くなりましたが、その情報源の多くは旅行雑誌になります。
その旅行雑誌も、基本的に有名な観光地から順に案内するようになっています。
旅行雑誌も有名な観光地を外せないのです。

沖縄だけの話ではありませんが、ツアーはお客様を引き連れて有名な観光地を回ります。
参加するお客様は「旅行会社にお任せ!」です。

個人旅行であったとしてもツアーに準じた情報が掲載されている旅行雑誌が情報源になっています。
日本においては、個人旅行と言えども
「有名な観光地を回るのが旅行」と認識されるのが基本です。

「有名な観光地を回るのが旅行」が多くの日本人の旅行ですから、同じ観光地に行こうとする願望が生じて来ないのです。

例えば、「沖縄に行ってきたから、次回は北海道に・・!」と言うことになります。
もちろん、有名な観光地を回っただけでは沖縄を知ることはできませんが、多くの人はそれが旅行だと認識しているようなのです。

ほとんどの日本人の旅行は、有名な観光地を巡ると、その旅行が完結していると思っているようです。
<200209>
ほとんどの人は限られた期間と限られた費用で旅行を計画している
   
新型コロナウィルスの感染で、クルージングの参加者がこれほど長く船内に留まることになったことは想定外と思います。

旅行では事変や天候の変化などで予定が伸びることがあります。
旅行は、未知の場所に行くことですが、同時に未知の時間を過ごすことでもあります。

表現を変えれば、予定通り旅行できるのはありがたいことです。

実際、ほとんどの人は限られた期間と限られた費用で旅行を計画します。
計画した日程の中で最大限楽しむことを考えます。

で、ほとんどの人は旅行が延長されるリスクを想定していません。

2019年の夏、沖縄にも台風が来ました。

沖縄に台風が近いことをテレビで知らせています。
強風によって大きな波を岸壁を叩き、樹木を揺らしています。

レポーターが国際通りを中継しています。
国際通りを歩いている観光客は見当たりません。

雨合羽を着て強風に煽られながらのレポートです。

そこに南国沖縄に似合う服装の若い女性(20歳くらい)が傘を半開きにして横殴りの雨を避けて歩いてきました。
多くのお店がシャッターを下ろしている国際通りで、開いているお店を探しているようです。

彼女たちに遭遇したレポーターが質問しました。
「台風が来ていて、強風で危険ですよ!」

彼女たちは、何と答えたと思いますか?

「明日東京に帰る予定なんです!まだお土産を買っていないから・・・!」と言って開いているお店を探し続ける気配です。

レポーターは「気を付けてね!早くホテルに帰ったほうがいいですよ!」と言って彼女たちから離れて行きました。

彼女たちは、危険より旅行のほうが大切のようです。

実際、旅行ではこのようなことが頻繁にあります。

それは、・・・

「ほとんどの人は限られた期間と限られた費用で旅行を計画している!」からです。

旅行をしている人は、経済的にも時間的にも余裕がある!

そのように思いがちですが、意外とそうではなく、また来れるかわからない沖縄を最大限満喫したいと考えている人もいます。
<200208>
新型コロナウィルスで知ったクルージング参加のリスク
   
各地で新型コロナウィルス問題で大騒ぎです。
特に中国人観光客を受け入れているホテルや観光施設ではキャンセルの対応に慌てています。

4機のチャーター機での武漢などからの帰還がようやく一段落したようです。
とは言っても多くの感染者や検査の待機者などが不便な生活を余儀なくされていることも伝えれれています。

この新型コロナウィルスは、パニックに弱い人間の習性を露わにしています。
街ではマスクやアルコール消毒液などが消え、実際にドラッグストアに行ってもマスクはありません。

また、新型コロナウィルスの感染で、クルージングにおける対応の難しさを毎日のように知らせています。
優雅にクルージングできているときは良いのですが、閉鎖的な空間は感染症には非力であることも教えてくれました。

横浜に寄港したクルーズ船は、「ダイヤモンドプリンセス号」。
昨年の秋ころ盛んに旅行会社が参加者を募集していたような気がします。

横浜を出て、鹿児島、香港、ベトナム、台湾を周遊し、沖縄に寄港して、横浜に帰還した。
「ダイヤモンドプリンセス号」は、乗客と乗員の約3,700人が乗船。
注目すべきことは、1,045人の乗員を除いた約2,700人の中に70歳以上の高齢者が1,000人以上いたことです。

クルージングの参加者は比較的高齢者が多くなっています。
ゆったりと自由な時間を過ごすことができるクルージングは高齢者に人気です。

そのクルージングに参加する高齢者は、経済的・時間的に余裕があるからです。
クルージングは、15泊16日の「旅程で、費用は25万円〜138万2千円とのことです。

下船できるのは、早くても19日以降と伝えています。
新型コロナウィルスの感染した人は病院などに搬送、しかし多くの高齢者は閉鎖的な空間に閉じ込められ、持病や常備薬の不足などに困惑しているようです。

クルージングは多くの人の究極の旅行です。
ゆったり、優雅に時間の経過を惜しまない旅行は、旅行の集大成とも言えます。

今回の新型コロナウィルスの感染はめったには遭遇しない災難です。
ですが、このようなリスクがあることも知っておく必要があります。
<200208>