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サービス業の特殊性 |
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お客様(消費者)に入店の可否を考えさせる状況を作らない |
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私たちは基本的に横着な動物です。
仮に経済的に余裕があれば多くの人は積極的に働くことを怠ります。
で、経済的な余裕がないことから仕方がなく働いているという見方もできます。
多くは、余裕がないことを自覚して、夢や希望を達成させるために働くことになります。
一方でハングリー精神が旺盛で成功する人がいます。
自分に鞭を打ち、或いは努力を楽しみに変えて頑張っている人もいます。
横着な性格は消費の社会にも反映されます。
私たちがお店に入ろうとするのは、商品を目当てにしているのはもちろんのことです。
商品を目当てにしていますが、実際には購入するかどうかを決めていない場合もあります。
いわゆる購入したい商品を見つけるための入店です。
お客様が日ごろ利用していないお店に行きました。
そのお店で特定の商品が安価で売られていることを発見します。
「このお店、安いよ!」です。
特定の商品が安いという評価ではありません。
お店の商品全体が安価であると評価してしまうのです。
そこに至る大前提は、入店しやすいことです。
入店しやすかったからこのようなお客様を獲得できたのです。
「入店しやすい」ということは、消費者が努力をしないでお店に誘導される状況を言います。
気を引く建物、品揃えの多さを感じさせる、的確な誘導案内などです。
消費者に入店の可否を考えさせる状況を作ってはいけません。
限りなくバリアが少ない状況を消費者に提供することです。
このようなことがありました。
先日近くのスーパーに行きましたら、駐車場の出入り口で工事をしていました。
よく見るとコインパーキングのゲートの工事です。
ときどき買い物をするスーパーなのですが、ときには買いたいものがなく買わずに出てくることもあります。
そのようなスーパーの駐車場にコインパーキングのゲートが設置されます。
何も此処は都心部のスーパーではありません。
実際、いままですべての駐車スペースが埋まっていて停められなかったことはありません。
何かを購入すれば駐車料金は無料になると思いますが、そもそもゲートの存在自体が面倒です。
スーパーが駐車場経営を始めるのでしょうか?
私自身、入店が面倒なお店には入りたいとは思いません。
たぶん今後はこのスーパーにはほとんど行かなくなると思います。
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完璧なサービス業の品質もほんのわずかな欠陥で崩壊する・・が |
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完璧にお客様対応などをしたしたサービス業の品質であったとしても、ほんのわずかな不備や欠陥ですべてが崩壊します。
これはサービス業の極めて特徴的な特性で、サービス業に携わっているほとんどの人は知っているはずです。
しかし、多くのサービス業の現場ではほんのわずかな不備や欠陥に対しての意識が意外にも欠如しています。
多くの場合、不備や欠陥は最後の最後に発生していることが多いからです。
「もう大丈夫!」という段階で不備や欠陥が発生しているのです。
言葉で言えば「あいさつはできても、お礼が言えない!」と言うことでしょうか。
どうしても次のお客様に目が向いてしまうからです。
もう少しで終わりというところまではほぼ完璧に行われてきたお客様対応が、最後の挨拶などの不備ですべてが壊れています。
人間の多くの行為や行動では、失敗やミスを避けることはできません。
そして、臨機応変に対応するサービス業の品質では不備や欠陥が発生することもあります。
問題は、失敗やミス、不備や欠陥が発生した後の対応です。
スピード感がある謝罪や的確なお客様への対応策でサービス業の品質の崩壊を食い止めることができるのです。
場合によっては、スピード感がある謝罪や的確なお客様への対応策の結果、好感度を高めてその場を離れるお客様もいます。
少し話は変わりますが、
ホテルでは、チェックイン時にはフロントの方が揃って笑顔を向けてくれます。
お客様の取り合いの様相です。
忙しいことはわかりますが、チェックアウトの時にはとても事務的に感じます。
身勝手ですが、これが結構ハートに堪えます。
お客様が「ありがとうございました!」言えるようなチェックアウト!
そして、車寄せなどでの笑顔での見送り!
素晴らしい1日が始まりそうな気配を感じるのは私だけではないと思います。
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「サービス(業)は、ホテルや航空会社のお客様対応から学べ!」と |
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高齢になって、最近では静かにしていますが、・・・
ときどきサービス業の中小零細業者の研修を行っていました。
その研修では「サービス(業)は、ホテルや航空会社のお客様対応から学べ!」と頻繁に言っていました。
そして「機会があれば体感しろ!」と、・・・
俗っぽい町のサービス業はとてもお客様対応のレベルが低いからです。
実際、私自身、ホテルや航空会社を利用させていただく中で多くのことを学ばせていただいています。
ですから、航空会社はLCCを利用しようとは思いません。
ビジネスホテルでも、ある一定のレベル以上でないと利用しないようにしています。
できれば、「帝国ホテル」や「ホテルニューオータニ」などを頻繁に利用できれば高度なお客様対応を学ぶことができるかもしれません。
基本、商売が生き詰まり、或いは安価競争をすると何かを省略することになります。
安価競争はいわゆる「手抜き」ですから、安価であったとしてもお客様のための安価になっていないことが通常です。
自動車の販売が思わしくないからと6,000名以上をリストラすると報道されました。
製造業だから仕方がないという考えもありますが、やはり省略です。
ホテルや航空会社などでも省略が進んでいます。
昨今の多くのお客様は「便利だから・・・」と省略を受け入れています。
そのために多くのお客様は人間から得る心地良さを体感できません。
そのような人たちがサービス業の前線に立っています。
一流のサービスが提供されているホテルや航空会社はやたらと人間が多く感じ、無駄ではないかと思うほどです。
ですが、実際には個々に持ち場があり的確に対応しています。
サービス業における人間の無駄は、従業員同士が連れ立って歩き、会話していることでわかります。
持ち場が明確であれば、従業員同士の会話は必要ないからです。
場合によっては、未熟な人間にお客様対応をさせているのかもしれません。
「お客様の前で指導をするな!」です。
「指導が必要な従業員を表に出すな!」です。
多くのサービス業者にとって、ホテルや航空会社のお客様対応は模範です。
人間の価値を疎かにしないで頑張ってほしいものです。
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サービス業の品質の神髄(大原則)は・・・・ |
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私は、サービス業の品質の神髄(大原則)は、・・・
「お客様が必要と思うときに目の前に居る!」ことと思っています。
お客様が必要と思わないときは、お客様の視界から消えた場所で静かに見守ることです。
お客様にとって必要な時のために待機していることになります。
私は常に「待機している!」重要性を説明しています。
しかし、昨今の事業所は人手不足を理由にサービス業の重要な部分を捨てています。
実に事業経営としては「もったいない」話です。
結果、安売りしてレベルの低いお客様を集めて商売をしています。
「お客様が必要と思うときに目の前に居る!」
お客様に付き纏えば迷惑ですし、必要な時に目の前に現れなければお客様が求めるサービスを提供することはできません。
ホテルなどのフロントでは、担当者はエントランス方向を見て、
「あなたがチェックインする場所はこちらですよ!」と、言葉で発しませんが態度や雰囲気で示します。
フロントの担当者は、多くが下を見ています。
何をチェックし、何を読んでいるのかわかりませんが、・・・
サービス業と言われる商売は数多くあります。
お客様のご要望にお応えするという点で考えれば、すべての事業や商売がサービス業ということができます。
必要な時にサービスが提供されるのであれば、お客様にとっては便利でしかも心地良さを感じます。
この必要な時に提供するサービスは、多くの場合「MAN to MAN」で行われます。
いわゆる人間関係がサービス業の品質の良否を決めることになります。
私は、人手不足を理由にする経営者は、サービス業の品質に鈍感なような気がします。
労働環境や待遇が良ければ優秀な人が集まると考えています。
その典型的な場所は、財務省です。
東大の法学部を出て、財務省に入ればほぼ死ぬまで安泰です。
当初労働環境は厳しいかもしれませんが、官費で留学でき、政界に転出することもできます。
同僚と役職をバトルするようになれば天下りも可能です。
まあ、財務省は特殊な例ですが、一般の企業でも労働環境や待遇を良くして人材を集めている会社があります。
良質なお客様を集め、利益を確保しているからできることです。
サービス業の品質と利益は事業の両輪です。
お客様に最高品質のサービスを提供して適正に対価をいただくのです。
施設やサービスを豪華にすることではありません。
私は、どのような商売でも「”研修生”や”見習い”の名札を付けてお客様の前に出すな!」と説明しています。
”研修生”や”見習い”では的確な対応ができず低レベルのサービスしか提供できません。
そのような状況ではサービスに価格価値が生まれてきません。
サービスの品質には確定的な正解はありません。
ですから、お客様との対応はできる限り上位の人間が関わるべきと考えています。
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